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01/02/2014

【映画】2013年度日本映画ベストテン

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1.かぐや姫の物語
2.劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語
3.許されざる者
4.そして父になる
5.ルパン三世vs名探偵コナン
6.ももいろそらを
7.凶悪
8.共喰い
9.Father
10.キャプテンハーロック

10本中4本がアニメ!しかも1位と2位がアニメ! これは我が人生初の出来事。ただし、それほどアニメに魅力があったと言うよりは、実写に魅力が乏しかったと言った方が正しい。


第1位は文句無しに『かぐや姫の物語』。外国映画と日本映画を合わせてもダントツの1位。今年のベストなどと言う枠を超え、『東京物語』や『西鶴一代女』と並び称せられるべき日本映画の至宝だ。テーマ/ストーリー/映像表現の全てが素晴らしい。映画史上最も完璧な作品を10本選べと言われれば、その中にこの作品を入れる。今年の日本映画ベストテンは、本当は1位から10位まで全て『かぐや姫の物語』と書いて済ませたい。それくらい他を大きく引き離す、桁違いの最高傑作だ。


以下の作品が束になっても『かぐや姫の物語』1本に及ばないのだが、もちろんそれぞれの作品にそれぞれの魅力があるので、簡単に触れておく。

まさかの2位に食い込んだのは『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』。この作品、2回見てもよく分からない部分が多数あるのだが、その分からなさが逆に魅力にもなっている。設定や物語の骨格が、永井豪の『デビルマン』~『バイオレンス・ジャック』を思わせる点も興味深い。動く現代美術のような映像は他に類を見ないもの。作品の個性と映像のパワーでは突出している。テレビシリーズ、もしくはそのダイジェストとなる劇場版を見ていない人には理解不能な内容だろうが、オタクアニメの枠に閉じ込めることは不可能な、21世紀の新たな伝説となるべき作品。

『許されざる者』はクリント・イーストウッド作品の見事なリメイク。特に映像の美しさはオリジナルを遥かに凌ぐ。脚本の細部に詰めの甘さも見られるが、本年度随一の骨太な日本映画。このような作品が正当に評価されヒットしないようでは、日本映画の明日は暗い。

『そして父になる』は是枝裕和の久々の傑作。しかし見た時は大いに感動したのだが、時が経つに連れて印象が薄くなっていくのは、いかにも是枝作品。彼の作品で魂を鷲づかみにするような強力さがあったのは『誰も知らない』1本だけで、他の作品は慎ましさが押しの弱さにつながり、いつも微妙な歯がゆさが残る。心は揺り動かされるのだが、魂は動かされないとでも言うべきか。

『ルパン三世vs名探偵コナン』は、何気に駄作ばかりのルパン三世映画としては『カリオストロの城』以来実に34年ぶりに作られた傑作。ルパンとコナンの顔合わせはテレビのスペシャル番組に続くもので、そちらを見ていないとよく分からない部分もあるのが難点だが、コナンを初めて見る私がこれだけ楽しめたのだから、エンタテインメントとしては十分過ぎるほどの出来だろう。

『ももいろそらを』は、モノクロ映像で描かれた奇妙な味わいの青春映画。リアリティとファンタジーが入り混ざったような世界観と人間像には不思議な説得力がある。

『凶悪』は、日本では珍しいサイコサスペンス。なかなか見応えがあるのだが、実話を基にしているだけあって、後半のストーリー展開に盛り上がりが欠けるのが惜しい。

『共喰い』は芥川賞受賞作を青山真治が映画化したもの。中上健次の小説みたいな内容だが、フョードル・カラマーゾフのような悪魔的人物であるべき父親が気の良いおっさんにしか見えなかったり、昭和天皇批判が唐突な形で飛び出したり、どうもチグハグな印象を受ける。しかし細部の描写には印象に強く残るものがあり、田中裕子や篠原友希子など女優陣の魅力が素晴らしいので、やはり10位以内には入る。

『Father』は3つの短篇からなるオムニパス映画。第1話の素人臭さには愕然となったが、第2話がなかなか面白く、「マイルドな『東京物語』」とでも言いたい第3話にいたっては絶品の出来。これで第1話がもう少しマシな出来だったら、上位に食い込んだのに…

最後にもう1本アニメ。『キャプテン・ハーロック』は、松本零士の原作漫画やテレビアニメとは一味も二味も違うオリジナル作品。しかしこれがなかなかどうして面白い。これだけ暗い世界観を堂々と映画化した勇気には敬意を表する。


以上の短評を見れば分かるとおり、『かぐや姫の物語』以外の作品は、どれも何かしらの欠点があり、捨てがたい魅力もあるのだが、素直に絶賛出来ないものが多い。

他に印象に残った作品は『遺体』『舟を編む』『藁の楯』。主な見逃し作品は『横道世之介』『さよなら渓谷』『日本の悲劇』『千年の愉楽』『立候補』『選挙2』など。しかしどれを見たところで『かぐや姫の物語』のトップが揺らぐことはありえまい。2013年は『かぐや姫の物語』という歴史的名作が生まれた年として記憶されれば、それでいい。


2013年の観賞本数は述べ105本。年内に複数回見たものを除いたタイトル数では91本。その内日本映画は述べ24本で、タイトル数で言うと20本。20本の内7本がアニメ… コンスタントに見てはいるが、2008年以降では一番少ない。

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