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03/22/2008

【走】東京シティマラソン ハーフ 2008.3.16

東京シティマラソン RUN & WALK ハーフマラソンの部
2008年3月16日(日) 10:05〜


「東京マラソン」ではなく「東京シティマラソン」。よく東京マラソンのことを東京シティマラソンと間違えて書いている人がいるが、まったくの別物である。こちらは日本スポーツボランティア・アソシエーションというNPO法人が手作り感覚で開いている、ごく小規模な大会である。

この日は、東京で荒川市民マラソン(参加者1万7000人)、神奈川で湘南国際マラソン(参加者1万4000人)という大きな大会が同時開催されているせいもあって、こちらの大会はウォークを除くと参加者は500人もいない。何だか町内マラソン大会みたいな趣だ。ただし今年で11回目だから、その点では荒川と同じ。今年で2回目の湘南よりは遙かに歴史がある。
この日は他に多摩川リバーサイド駅伝(参加者3800人)、かるがもファミリーマラソン(参加者1300人)なども開かれているので、東京・神奈川だけで3万6000人以上のランナーが、いずれかの大会で走っているわけだ。恐るべし。もちろんランニングを趣味にしている人が全員大会に出るはずはなく、わざわざ大会に出るような人は少数派であろうこと考えれば、潜在的ランナー人口がいかに多いかがわかる。東京マラソンという最大のお祭りに15万人の応募が殺到するのもむべなるかな。

もっとメジャーな大会である荒川市民マラソンや湘南国際マラソンに出なかった主な理由は、どちらも会場が遠くて行くのが面倒だったから。特に湘南は、乗り換えも多い上に最寄り駅から会場まで徒歩30分だというからたまらない。家を出てから会場に着くまでに2時間近くかかってしまう。参加費+交通費で1万円かかるのも辛い。関係ないが、この日は甥っ子の幼稚園卒園式だった。義弟(妹の夫/甥っ子の父親)は、卒園式をさぼってこの湘南国際マラソンに出る予定だったが、妹に「離婚するわよ!」と怒られて、卒園式に出たそうだ。そりゃ、そうだろう。
荒川の方は実際にはそれほど遠くないのだが、最寄り駅が埼京線の浮間舟渡駅というまったく聞いたことがない駅のため、心理的に遠く感じる。こちらも会場まで徒歩15分だ。また一般の部はフルと5kmしかないため、実質的にフルマラソンしか選択肢がない。しかしエントリー締め切りの時点では、まだ新宿ハーフにも出ていなかったので、フルを走れる自信が無かったのが、より大きな理由だ。さらに言えば、コースが荒川の河川敷という点も、走りやすそうだが、単調な感じがして魅力薄。どうせ長時間走るなら、出来るだけ面白いコースを走りたい。
そこで手頃な大会として選んだのが、この東京シティマラソン。今の自分にとっては一番走りやすいハーフがあるし、ランナーに人気の高い皇居周回コースを走ることが出来る。東京に20年以上住んでいながら、皇居の周りを自分の脚で回ったことなど無いので、ぜひ一度走ってみたいと思ったのだ。


と言うわけで、人生2度目のランニング大会出場。2度目のハーフマラソン。


しかしトレーニング不足は相変わらず。2月は仕事が忙しかったり、ジムが1週間以上休みだったり、雪が降ったり、他の用事があったりで、月間の走行距離は何と「7km」。「70km」ではない。ゼロ無しの「7km」。これはさすがにひどい。3月になってまた泥縄で走り出したのだが、それでも前日の15日までにやっと45km。その上体重はまったく減っておらず、完全な高値安定。やはり深夜のバーボンはダイエットに良くないようだ(当たり前だ!!)。と言うわけで1週間は禁酒したが、あまり体重は変わらず。


スタートは10時5分からなので、前回ほど早起きする必要はない。起床は6時30分。食事をして、自転車で駅に向かうが、もう寒くはなく、春の柔らかな日差しが心地良い。
最寄り駅は桜田門。考えてみると、この駅には初めて降りるような気がする。地上に出ると、目の前に皇居、お堀、そして警視庁などが並んでいる。こちら方面には本当に縁がないので、初めて間近で見る、その光景にちょいと感動。カメラを持ってこなかったことを後悔した。

集合場所に行くと、もう大勢の人がいて、思い思いにウォーミングアップをしている。たかが500人程度と言えども、一箇所に固まれば、それなりに賑わうものだ。受付を済ませた後、着替え。と言っても更衣室は無いと聞いていたので、下にシャツやパンツを着ており、ただ上を脱ぐだけ。本日は予想最高気温が19度とかなり高めなので、上は半袖のTシャツ1枚、下はランニングパンツだけの軽装。それと日差しが強そうなので帽子。しかし、この服装が、後で思わぬ悲劇を呼ぶことになる…

開会式の挨拶なども実にのんびりしたもので、「記録を目指すよりも、楽しく走ってください」という主旨。いろいろな大会があるものだな〜と感心。今回はきちんとした計測機器もないことだし、練習のつもりで気楽に走る予定。前回より速くなくていい、でも2時間は切りたいなあ…というところだ。

皇居は1周4.98km。ハーフは21.0975kmだから4周プラス1.1775km走ることになる。参加者は40人ほどだがフルマラソンの部もあり、そちらは8周プラス2.355km。さすがに8周もしたら飽きそうだし、周回コースを何度もグルグル走ること自体、高校の時に強制的にやらされた持久走みたいで嫌だ。4周も走れば十分。


10時5分にのんびりとスタート。比較的前の方にいたが、沿道に出るあたりから、速い人に適当に抜かせてあげて、邪魔にならない位置で走る。

走り始めて1kmもしない内に気づく。「今日、メチャメチャ調子悪っ!!」

泥縄トレーニングのせいで、走る前から少し脚が痛かったのだが、走り始めると、やはり脚がとても重く感じる。しかしそれ以上の問題は呼吸だ。初っ端から、こんなに呼吸が安定しないとは一体どうしたことか。前回は、他はともかく呼吸だけは自分でも驚くほど安定していたのに、その自信がもろくも崩れ去っていく。
その上、暑い! 走り始めてすぐに腕をまくったが、走っていれば当然ずり落ちてくるので役に立たない。タンクトップにすべきだったと後悔したが、もう遅い。

そんなわけで、走り始めて2kmもしない内に歩きたくなり、早くも「棄権」の2文字が脳内で点滅する酷い展開となった。

しかさすがに1周も回らないうちに棄権するのはあんまりだ、2時間をオーバーしてもいいから、とにかく1周走り抜いて、その時点で棄権するかどうか考えようと思い、そのまま苦しい体を引きずるようにして走った。

距離的には2kmを過ぎた辺りだろうか。竹橋のあたりからゆるい上り坂が始まる。外周の九段坂ほど急ではないが、その分いつまでもダラダラと長く続く。新宿ハーフでの経験を生かし、坂は脚に負担をかけないよう慎重に走ることにする。上りは少し前のめり気味に、重心を前に出すようにして、脚力だけで走らないように気をつけた。そして下りは、着地の衝撃を少しでも和らげるよう、逆に重心を後ろに持ってきた。スピードは出ないが、この前のような痛みを脚(腿の上部)に与えないためには、こうするしかない。

その後千鳥ヶ淵の手前でゆるい下りになり、内堀通りに入ると、またゆるい上り。東京FMや国立劇場がある辺りが、おそらく一番高く、そこから桜田門にかけてはずっとゆるい下りになる。ここで調子に乗ってスピードを出すと、また脚を痛めるので気をつけなくてはならないが、長い長い上り坂の後だけに、走るのは格段に楽になる。

とにかく何とか1周走った。そこで時計を見ると、最初の1周が25分ちょい…うん? それ、自分にとっては速すぎ。前回の新宿より遙かに速い。気楽に走ろうと思っていたのに、これでは明らかなオーバーペースだ。逆にオーバーペースで走っていたから、こんなに苦しかったのかと、少し気が楽になる。それでも肉体の苦しさは減らないが、とにかく走り続けることにする。

2周目。今度は足底が、正座をした後のように痺れてくる。その状態で竹橋からの上りに入ったときには、またもや棄権したくなった。それに加えて、腰の上の方(背中の下部)まで痛くなってきた。前回は、こんなことなかったのに。ランニングフォームが崩れているせいだろう。とても5km〜10kmの状態とは思えないバッドコンディションだ。

それでも2周目も27分弱で走ってしまう。ここで変な操作をしてしまい、ストップウォッチを一度クリアにしてしまったのだが、ともかく2周目までのスプリットタイムは52分18秒。つまりあと2周ちょっとを1時間かけて走っても、新宿の時より速い記録になるわけだ。もし2時間以内でいいということなら、残り時間1時間8分。これだけ貯金が出来れば大丈夫だ。そう思ったら、だいぶ気が楽になった。そのせいもあってか、3周目に入ると、呼吸がだいぶ落ち着き、前の2周よりもずっと楽に走ることが出来た。

ところがこの辺りから、もう一つの問題が生じてきた。内腿がこすれて痛くなってきたのだ。これは太っている人間、腿が太い人間にしか生じないトラブルだろう。ジムで走っていても、10km走ると多少痛くなるのだが、今回はかなり重傷であることが、痛みからうかがえた。
同じくハーフを走った新宿では、こんな問題は起きなかった。何故ならあの時まだ寒くて、ナイロンの長いランニングパンツを穿いていたからだ。とろこが今回は太腿の方までむき出しの短いランニングパンツで、腿の内側が直接こすれ合うことになる。ある程度予想はしていたが、まさかここまで深刻な問題になるとは思っていなかった。走れないほどの痛みではないが、次第に痛みが激しくなってくる。

ようやく4周目。ここで初めて給水所で水を取る。ところがここでまた問題。その時僕が欲しかったのは水だった。飲むと言うよりも、口の中をゆすぎたかったのだ。紙コップはボランティアの人から手渡されたのだが、「水」というコーナーにあったコップなので当然水だと思って受け取ったら…スポーツドリンクだった。仕方なく、それで2回口の中をゆすいで吐き出し、残りを少し飲んだが、口の中がべたついて、何ともすっきりしない。「何故水のコーナーからスポーツドリンクが出てくるんだ! 俺が欲しかったのは、あくまでも水なのに!」と、非常にネガティヴな怒りが沸き上がってきた。
これが良くなかった。マラソンはメンタリティが重要なスポーツ。精神がこういうネガティヴな状態になると、それがもろに体に反映してくる。特に精神の乱れは、そのまま呼吸の乱れに直結する。しかもその後すぐにやって来るのが、竹橋の上り坂だ。ここで、それまでのあらゆるツケがどっと押し寄せてくる。内腿が痛む。腰が痛む。脚が重い。呼吸は乱れまくり…もう嫌だ、マラソンなんか嫌いだ、マラソンなんか二度とやらねえ…心の中で悪態を付きながら、とにかく最後の1周、ヘロヘロの状態で走り続ける。ようやく国立劇場の前までたどり着いたときには涙が出そうになった。ああ、そう言えば、ここにも2年前のピナ・バウシュ以来来てないなあ…

子泣き爺でも背負い込んだように重くなった体をひきずって、ついに4周をクリア。ここでまた変な操作をして、完全にウォッチを止めてしまう。ともかく3周目と4周目の合計が54分18秒。つまり周回コース4周で、おおむね1時間46分36秒だ。

しかしまだ終わらない。もう少し先まで走って、折り返して来ないといけないのだ。うんざりしながら、走る。日差しが暑い。最後の1.1775kmが怖ろしく遠く感じる。しかし、とにかく、これで最後なのだ。折り返してゴールすれば、もう走らないで済む。そう思ったら、まだ残っていた力が出てきた。やはり平地はいい。坂道は嫌いだ。平地なら、それでも何とか走れる。スピードも上げられる。折り返して、ゴールへ向かう。ようやく…ゴール! やった、もう走らなくていいんだ…


ストップウォッチを4周で止めてしまったので、自分では最終的なタイムが正確にわからなかったのだが、主催者側の記録で1時間52分24秒。186人中の58位。新宿ハーフよりも1分30秒早くなっている。前半かなり貯金したはずだが、その貯金は4周回った後の1.1775kmで使い果たした感じだ。しかし前回以上の準備不足に加え、走り始めてすぐに棄権を考えるほどのバッドコンディション。それを考えれば、よく前回を越えるタイムを出せたものだと思う。順位も新宿の時よりだいぶ上だが、これは本格的なランナーが皆、荒川か湘南の方に出ていて、ファンランナー中心だったせいだろう。

とりあえずハーフで1時間53分前後というのが、今の自分の実力だということが、これでよくわかった。どこかに「フルの目安はハーフのタイム×2.1」と書いてあった。その説が正しければ今でもギリギリ4時間以内でフルを走れることになるが、さすがにそれは眉唾だ。「×2.1」ではなく「×2.3」くらいが妥当な計算ではなかろうか。
と言うより、今回このままフルを走りきることは、絶対出来なかったはずだ。それほど今回は最初から最後までコンディションが悪かったし、走り終わった後の消耗も激しかった。

終わってから最も愕然としたのは、内腿の擦れだった。かなり酷い傷になっていて、皮膚が破れ、血やリンパ液がにじみ出している。これにはさすがに驚いた。
しかもこの傷、その後、日を追うごとに酷いことになっていった。歩くだけでも傷口がズボンに擦れるのだから当然だろう。最初の頃オロナインを塗っていたら、かえって悪化したようだ。数日して、ようやく傷全般に消毒ガーゼと大型の絆創膏のようなものを貼ったことで、歩くのには不自由が無くなったが、1週間たっても、まだ治っていない。これはもう笑い話では済まされない、紛う方無き「怪我」のレヴェルだ。
この内腿の擦れに関しては、本格的に対策を考えないとたいへんなことになりそうだ。この状態では間違ってもフルは走れない。ロングパンツを穿かないのであれば、膝上くらいまであるショートタイツを穿いて、内腿が直接擦れ合わないようにするしかあるまい。

それ以外のトラブルとしては、しばしば話に聞く、乳首の擦れによる痛みもあった。こちらは血が出るほどではないが、フルになるとしばしば乳首から血を流している男性がいるそうだから、ハーフ以上を走るときは対策が必要だろう。新宿の時は特に記憶がないのだが、これは直接肌と擦れ合うウェアの材質による違いだと思う。
また、3月だというのに、終わってみると、少し顔がヒリヒリして、日焼けをしていることにも驚いた。

そんなわけで、今回は様々な意味で「ハーフ以上の距離を走ると、どのようなトラブルが発生するか」を勉強するのに格好のレースとなった。とりわけ内腿の擦れは、絶対に対策を立てないとまずい事項だ。


来年の東京マラソンは、開催日が2月中旬から3月22日にずれたそうだ。つまり気候的には、今回と同じような条件ということだ。2月のレースは防寒対策が最大の問題になるが、わずか1か月ずれただけで、今度はまったく別の対策が必要になってくる。給水対策、日焼け対策、そして薄着になれば、今回のように内腿などの擦れ対策。抽選に受かるかどうかはともかく、今から「暖かい3月にフルマラソンを走るにはどうすればいいか」を考えておかなくては。

その前に、今シーズン出場予定のレースはあと2つ。
一つは3月30日の多摩ロードレース。これは起伏の激しいコースでの10kmレース。10kmなら短パンでも何とかなりそうだが、1週間前の今になっても内腿の傷が治っていない。これが完治しなかったら、棄権せざるをえないだろう。仮に出場できるとしても、まだ数日は練習できそうにないので、ぶっつけ本番になりそうだ。
次は4月20日の東日本国際親善マラソン。これはハーフで、しかも春真っ盛りの4月下旬。さすがにロングパンツは暑いだろうから、この日までに内腿擦れを避けるためのタイツを買っておかなくてはなるまい。

ちなみに参加賞はタオルのみ。スポンサーも何もなく、ハーフでも参加費2000円なのだから仕方ないだろう。しかし完走証が、紙だけもらって、後で自分で名前やタイムを書き込む代物なのは、さすがにどうなんだという気もする。


ランニング後の温泉、今回は仙川の「湯けむりの里」に行ってみることにした。正確には、ここは「温泉」ではないので、分類としては「スーパー銭湯」というやつになるのだが、リラクゼーション効果の高い風呂もいろいろあるので、まあ似たようなものだろう。
HPに載っている地図がわかりにくくて、しばらく悩んだが、とりあえずたどり着いた。HPにあるクーポンを持っていけば無料で会員になれるので、入浴料は日曜でも600円と、高井戸の美しの湯の半分。最近は普通の銭湯でも400円以上するはずだから、格安と言っていい料金設定だ。
ただし料金が安いが故の欠点もある。客が凄く多いのだ。最初に浴室に入ったときにはビックリしてしまった。客層も、子供、若者、中年、老人と、全年齢層が満遍なく揃っている。お前ら日曜の昼間から風呂に入って何をしとるんだ、他にやることはないのか、と思ったが、考えてみればカフェのコーヒー並みの600円という値段で1〜2時間気持ちの良い思いが出来るのだから、ほとんどの娯楽よりもコストパフォーマンスが高い。近所の人が大挙して集まるのも無理はないか。しかしこれだけ混んでいると少々落ち着かない。美しの湯の適度な空き具合が懐かしい。

風呂は種類が多いので、客も多いが、入りたいところに入れないようなことはない。
どの風呂もマッサージ効果などが高くて快適だが、とりわけ気に入ったのが屋外にある「絹の湯」。解説によれば「ミクロの気泡による超音波で温熱効果が得られ、絹のような滑らかなお湯がたのしめます。また、血行促進・皮膚の活性化を促し、まるで全身エステのような心地良さです」とのことだが、入っていてこれほど心地良いお湯は初めてかも。いっそのこと、このお湯にだけずっと出入りしていてもいい感じ。
「四季の湯」はどんなハーブ湯かと思いきや、今はゲルマニウム湯だったのでガッカリ。良い香りのするハーブ湯に入りたかった。
サウナはメチャ暑くて5分もしない内にギブアップ。
水流や泡の出る風呂にもいろいろ種類があって、アトラクション感覚で楽しめる。

そんなわけで、温泉ではないけれど、同様のリラクゼーション効果があって、非常にコストパフォーマンスの高いお風呂だった。もっと空いていれば、さらに良いのだが。

仙川に降りるのは二十数年ぶり。昔とはまるで違う、小綺麗な町になっている。ただ、やはりネックとなるのは、特急も急行も止まらないこと。行くのも帰るのも、変に時間がかかる。その点では下高井戸によく似ている。


(2008年3月)

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