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06/09/2005

【映画】『スペース・カウボーイ』短評

穴はある。ありすぎるくらいある。しかしその穴の空き具合がいかにもイーストウッド(笑)。そういう欠点まですべて含めて、実に愛しい映画である。

これは『M:I-2』がトム・クルーズのオレ様映画であったのと同様に、監督イーストウッドにとってのオレ様映画だろう。一見主役を食っているかのごときトミー・リー・ジョーンズやドナルド・サザーランドも、所詮はお釈迦様の手の平で暴れる孫悟空。イーストウッドの男の世界を表現する小道具に過ぎない。

こういう大人物の表現に細かな突っ込みをすることは無意味だ。と言いつつ、前半と後半で作風が違い過ぎないか?と言いたくはなるのだが、まあ「一粒で二度おいしい」サービス精神の表れということにしておこう(笑)。


(2000年12月初出/2001年1月改訂)

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