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06/15/2005

【映画】『デカメロン』短評

面白い! 「生の三部作」と呼ばれる内のあとの2本=『カンタベリー物語』『アラビアン・ナイト』にはいろいろと不満もあり、正直なところ肩すかしを食った思いがしたが、これは文句なしに面白い。

内容はまさしく「艶笑談」。セックスや宗教のタブーを次から次へと笑い飛ばしていく様は痛快そのものだ。女に騙され肥溜めに落ちたものの、最終的には幸運を手にする男を描いた第一のエピソードから最後のエピソードまで、つまらないお話は一つもない。一つだけ笑いと無縁なエピソード(召使いを兄弟に殺された女の話)があるが、これがまた中世のお話独特の残酷さと悲しさと美しさに満ちていて、まことに素晴らしい。

パゾリーニ自身が狂言回し的な画家の役で出演しているが、『カンタベリー物語』のチョーサー役とは比べものにならないくらいチャーミング。その引き締まった肉体といい、哲学者のような思慮深さと少年のようなお茶目さを兼ね備えた顔といい、男の目から見ても実にセクシーで魅力的だった。


(1999年5月初出/2001年1月改訂)

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