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04/12/2005

【音楽】fra-foa 2002.9.23 タワーレコード渋谷店

2002年9月23日(月) タワーレコード渋谷店 STAGE ONE


毎回欠かさず書いてるfra-foaのライヴレポート。せっかくだから今回も書こう。

ライヴと言っても、今回はニューアルバム『13 leaves』発売に合わせたタワーレコードでのインストアライヴ、正味30分ほどのミニライヴだ。

さてこのライヴ、タワーレコード渋谷店か新宿店で『13 leaves』を買った人に入場整理券が配られるのだが、何と僕の番号は「1番」だった。気合いを入れて1番を取ろうと思っていたわけではない。その日は仕事が夜遅くまでかかることがわかっていたので、で出社前に朝イチで買ったらたまたまそういうことになってしまっただけだ。だがせっかく取った1番なら、せいぜい活用しようと出かけていった。

場所は渋谷タワーレコードの地下にあるSTAGE ONE。前に一度Coccoのフィルムライヴで入ったことがある。整理番号があるので、早い内から並ばずに済むのはありがたい。開場前に店内を回り、ようやくCD化されたキング・クリムゾンのライヴ『USA』を買う。同時発売の『アースバウンド』はまだ山ほど残っていたのに、『USA』の方は残り3枚。こっちの方が売れているということなのだろうか? 試聴してみたら『アースバウンド』における「21世紀の精神異常者」も噂通りの凄まじい破壊力。やはりこちらも買わねばなるまい。

18時30分少し前に行くと凄い人の列。一体何百人いるのだろう? どうやら渋谷と新宿で同じ番号が配られたようで、渋谷の整理券を持った人間は壁側、新宿は手すり側に並んでいる。僕は新宿側のトップだ。
開場するとすぐに場内に向かい、最前列のど真ん中、マイクスタンドの目の前をキープする。後ろから押されて死ぬ思いをするかもという不安はあったが(そしてその不安は的中するのだが)、せっかく取った1番を活用しようということでこの位置を選ぶ。ちさ子までの距離は1メートルちょっと。これほど間近でライヴを見るのは、昔の狭いブルーノートの最前列でカサンドラ・ウィルソンを見て以来だ。あの時は、文字通り手を伸ばせば届く距離でカサンドラが歌っていた。今にして思えば凄い話だ。今回は手を伸ばしても、あと少しのところで届かないという感じか。

19時ピッタリに明かりが落ちて、まず「消えない夜に」のPVが流れる。なるほど、噂には聞いていたが、iPod出まくりで、まるでiPodのPVのようだ。

そしてメンバーが登場すると、いきなり後ろから圧力が。ゲゲゲッ。押しつぶされないよう、必死に前の手すりを持って圧力に対抗する。
だが1曲目「blind star」が始まると、何と回りの奴らが飛び跳ね出す。これにはまいった。おいおい、こんな狭いところで飛び跳ねるんじゃない。あ、こら、後ろの奴、そんなに飛び跳ねて人の尻におかしなものをこすりつけるんじゃない!(^^;)。おかげで満員電車で痴漢に遭った女性の恐怖感や嫌悪感をよく理解することができました。

とにかく最前列の真ん中だから、すべての圧力がこちらに押し寄せる。回りが若くて元気に飛び跳ねる男ばかりだから、余計たまらん。同じく最前列で、僕から3人ほど左にいた女の子がグッタリしているので、ちさ子が「大丈夫?」と心配して声を掛けたほどだ。前に行けば押しつぶされ、後ろに行けば何も見えない。音楽をじっくり聴くには最悪の状況だ。

しかしそんな最悪の状況をも超えて、ちさ子の発するオーラが見る者を直撃する。至近距離で見るちさ子は、「可愛い」などと言うものではなく「美しい」。それも息を呑むような妖しさに彩られた、一種異様な美しさだ。昨年の5月に初めてライヴで見たちさ子と同一人物とは思えない。ヴォーカルも、前のように「全身を燃焼させる」という感じではなく、「魂を燃焼させる」かのような、奥深いものに変化している。それはファーストアルバム『宙の淵』からセカンドアルバム『13 leaves』への変化と完全に一致するものだ。

2曲目の「light of sorrow」、イントロの後機材トラブルでギターの音が出なくなるが、ちさ子はそれに気づかぬまま歌い始める。ギターの高橋に止められてからもう一度やり直すが、彼女はもはや「そこにある音」ではなく「そこにあるべき音」だけを聴きながら歌っているのではなかろうかと思わせる瞬間だった。
確かこの曲の始まる前だったか途中だったかで、ちさ子が靴を脱ぎ、裸足で歌い出した。ああ…まるでCoccoだ…と感慨にふけってしまった。

3曲目は「green day」、4曲目は「消えない夜に」。周りの連中もさすがに疲れたのか、このあたりで圧力は少し弱まったが、5曲目はアップテンポの「煌め逝くもの」だから、またたいへんなことになる。とは言えこの辺になると、他ならぬ僕自身の心にも火がついていて、一緒になって盛り上がってしまう。そりゃ「消えない夜に」に続いて「煌め逝くもの」じゃあねえ…冷静でいろという方が無理でしょう。
6曲目はライヴのラストナンバーとして作ったとしか思えぬ、盛り上がり系バラード「crystal life」。ちさ子の全身から青白い炎が燃え上がる。歌い終わるとちさ子が一足先にステージの袖に姿を消す。PAのせいもあってか、いつもに比べて少し影の薄かったあとの3人が長めのエンディングを決めて終了。アンコールはなしで全6曲、正味30分ほど。

帰りには全員に『13 leaves』のポスターが配られた。ジャケットと同じ、つまりちさ子のアップの写真だ。これは嬉しい。それにしても会場を出た途端、それまでの圧力が消えたせいか、体が急に軽くなったような気がした。わずか30分ではあったが、非常に充実した、気持ちの良いライヴだった。あれなら回りの圧力に必死に耐えた甲斐もあるというものだ。次は10月5日、再び赤坂BLITZでのライヴ。この日も整理券40番台だが、こちらはいつも通り少し後ろの方で落ち着いて見ることにしよう。


それにしてもちさ子の左手薬指に光っていたリングは一体…

まあ、最近の歌詞や曲調の変化を見ていれば、そういうことがあってもおかしくはないと思うけど。

いずれにせよ、わたしゃ彼女にどこまでもついていきます。


(2002年9月初出)

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