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03/04/2005

【映画】『HANA-BI』短評

初見は東京映画祭。その後ロードショーで見直したら、以前よりも
評価が低くなってしまった。

『ソナチネ』『キッズ・リターン』に及ばないのは仕方ないとしても、
どこか「守り」に入った作品ならではの退屈さを感じさせる。もちろん
北野映画の文脈で見ずに、完全に独立した一本の映画として考えれば、
決して悪い作品ではない。「思いがけない傑作」とすら言えるだろう。
しかしどうあがいたところでこれは「北野映画」以外の何物でもない
わけで、やはり「北野ならもっと深い部分まで描けるはずなのに」と
いう残念さが先に立ってしまう。

ただし山本英夫のキャメラは素晴らしい。この人は『日本製少年』の
撮影、とりわけ海岸シーンの息をのむような映像で大注目していたの
だが、この作品のラストシーン(やはり海岸)は、まさに「『日本製少
年』再び」と言いたくなるような素晴らしい映像だった。パンの仕方は
『山椒太夫』や『気狂いピエロ』といった古典を思わせるが、あの海と
空の暗く深い色は、山本キャメラマンならではのものだ。いろいろ
不満はあるものの、このシーンに免じて全てを許したい。


(1998年5月初出/2001年1月改訂)

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